いぇっぷぐな HER!

K-POP愛を、思うままに。

【ATEEZ】これはきっと始まり

 

今週1月6日、5枚目のアルバム、そしてデビューから1年半かけて紡いできた「TREASURE」シリーズの最終章となる「TREASURE EPILOGUE:Action To Answer」がリリースされました~!と、これを楽しむ前に今までのATEEZの「TREASURE」を追ってみよう、という謎の挑戦です。

 

 

EP.1:All To Zero

Pirate King / TREASUREをタイトル曲とした彼らのデビュー作。中途半端にやればチープになってしまうコンセプトを見事なまでにやり切ったATEEZに敬服。ATEEZに、というかこれについては制作陣の功績かもしれません。トレンドみたいになっていた爽やかとか抜け感とか一切ナシで、何かをモチーフにしたコンセプトでゴリゴリに固めた新人グループは久しぶりに見たような気がします。この時点で他グルとの差異をつけてきたの、わくわくするよね~!KPOPあるある現象の1つ(と思っている)「全部同じに見える」問題を最高の形で払拭してます。何にか分かんないけど、勝ったな!と思いました。まじで。

www.youtube.com

ATEEZである8人のATEEZとしての始まりに対する意気込みをこれでもかというほどに盛り込んだパイレーツとは対照的に、少しチカラを抜いてきたTREASUREがまたいい仕事してるんですよね。ボーカルとラップのバランスもいいし。でも壮大。パイレーツもかこいいけどわりとラップが主張激しめでオラオラしてるので、「ATEEZ」というグループを楽しむならまずはこっちを聴く方が、好きな声から推しが見つかったりするかもしれません(誰)。サビを歌い上げるジョンホの歌声は、何というか、曲にストーリー性をもたらすような声。一気に曲に深みが増す気がするのでそちらもお楽しみください。


ATEEZ(에이티즈) - 'Treasure' Official MV

 

このブログでは何度か言ったことがあるけれど、トラックの1番目、TREASUREシリーズのイントロであるLong Journeyがとにかく素晴らしくて素晴らしくて素晴らしい。2分もないメロディとセリフで、一気に「ATEEZ」の世界観が目の前に広がる感覚。曲作りのことは分からないけど、わりとシンプルだからこそ伝えるべきことがガツンと伝わってくるのかも…と思ってみたりしてます。とにかく、これをライブのOPでVCRと一緒に使われたら…って思うともう興奮です。

 

ちなみにセリフの声はチェサンじゃなくてKQ所属歌手のMaddoxさんだそうですね。私は勝手に8人の物語のナレーターというか、8人をこの世界に導いた主導者的存在として捉えてます。これからもその素敵な声で8人を導いてくれ…。収録曲も言わずもがな全部良くて、1枚まるっと聴き終わるころには、あなたも8人と一緒にEP.2へと進んでるはず。

 


ATEEZ(에이티즈) [TREASURE EP.1 : All To Zero] Preview

 

EP.2:Zero To One

デビューしてツアーしてすぐカムバという鬼スケジュールで帰ってきた「EP.2:Zero To One」。前作は「All To Zero」今作は「Zero To One」。


ATEEZ(에이티즈) - 'Say My Name' Official MV

 

メンバーたちによると今作のアルバムは前回よりも前の話。小説や映画でいうと回想的な感じでしょうか。つまり時系列的にはHALA HALAが彼らの本当の始まり、というかきっとHALA HALAの時点ではまだ彼らは1つではないんだと思う。セマネのMVでHALAHALAの8人とセマネの8人がここに対峙する、そして曲の中では何度も「俺の名前はATEEZ」だと名乗る。つまりここで初めて彼らは「ATEEZ」として1つになったのかもしれません。だからこそ、「ATEEZ」として出航を始める以前の物語なんだろうな、という考えです。HALA HALAの彼らとセマネの彼らは昨日リリースされたAnswerのMVの中でも似たビジュアルで対峙しているので、やっぱりHALA HALAとセマネってこの物語においてキーになってくるんだよね。

 


ATEEZ (에이티즈) - 'HALA HALA (Hearts Awakened, Live Alive)' Performance Video

 

ここでも頭の先から足の先までコンセプトに染められた彼らですが、本当の見どころはそこ(ビジュアル)じゃない。やっぱりパフォーマンス。これに尽きる。彼らと同世代のアイドルがカメラに抜かれた時ウインクや笑顔で世間を魅了する時、彼らは何か企んでいるような微笑みと睨みで世間を圧倒する。ちなみにトドメは白目です。

 


ATEEZ(에이티즈) [TREASURE EP.2 : Zero To One] Preview

 

EP.3:One To All

カムバックがとにかくコンスタント&タイトすぎて、今、2020年1月を生きる彼らは実はもうTREASUREシリーズなんて何年も前に終わっていて、もっともっともっと先の世界にいるんじゃないのと思いながらのEP.3です。


ATEEZ(에이티즈) [TREASURE EP.3 : One To All] Preview

 

このアルバムだけテイストが全然違っていて、だけどILLUSIONの方ではメンバーが海賊船に乗っていて…。このアルバムの素晴らしすぎたところはトラックのど真ん中に収録されたイントロCRESCENT。この1枚もトラックリストの並びの秀逸さが光ってます。本当に練りに練られた順番というか、考えて作られてるって感じがひしひし伝わってくる。EDENさんがそこも考えてるのか誰が考えてるのか知らんけど、仕事ぶりが最高だよ本当に…。

 

HALAHALAの自分たちを越えて「ATEEZ」として出航した彼らの旅路を描いたようなEP.3。MVではILLUSIONの最後とWAVEの頭に「open your eyes」でソンファさんだけが目を覚ますんですが(ちなみにウヨンちゃんが寝て起きる映像が全く出てこないのが謎)、つまりILLUSIONは8人の夢か想像の世界、CRESCENTを挟んでWAVEが8人の現実世界ってことになるのかなあと思うわけです。セマネの時も、ソンファさんの目を通したカットがあるので、「ソンファ」という人物にも何かヒントがあるのかも?

 


ATEEZ (에이티즈) - 'ILLUSION' Official MV


ATEEZ(에이티즈) - 'WAVE' Official MV

 

EP.FIN:All To Action

今作の「TREASURE EP.FIN:All To Action」は、「TREASURE EP.1:All To Zero」の完結編、という位置づけのアルバム。そして、デビュー後(まだ1年しか経ってないけど)初となるフルアルバムでのカムバックでした。

 

彼らのアルバムの魅力のひとつは、とにかくトラックリスト。とにかく曲の並びが秀逸。好きな曲かいつまんで聴くのももちろんいいけれど、「ATEEZ」という世界を愉しむという意味ではアルバムの曲順の通りに聴くのが一番だと、ことATEEZに関してはそう思います。特に11番目のトラックBeginning of the Endは、彼らがこれからどこへ向かっていくのか知りたくなるような、聴き手の期待を煽る終わり方。惚れ惚れする、ほんとに。

 

フルアルバムはちょっと…な方もハイライトメロディー聴いただけでも一気に世界に引き込まれる感覚がたまらないので、彼らのことがちょっとでも気になっている方は、ぜひ。


ATEEZ (에이티즈) - [TREASURE EP.FIN : All To Action] Preview


ATEEZ (에이티즈) - WONDERLAND MV

 

このアルバムを聴いた時、EP.1の完結編というよりも始まり感が凄いことの方が印象的でした。ゆのちの「おそかじゃ おそかじゃ」がもう前進でしかなくて、過去なんて一切振り返ってなさすぎるんだよな。考えてみればデビューしてまだ1年ちょっとですし、この1年間の鬼のような活動は、これからの彼らにとってはいわばスタートダッシュというか、助走みたいなもの。そう考えると、この「TREASURE」というシリーズ自体が「ATEEZ」という物語でいえばプロローグみたいなものなんだろうな。

 

EP.EPILOGUE:Action To Answer

前作EP.3のアウトロの一番最後に入っていた「乾杯しよう like a thunder」から始まるEP.EPILOGUEのタイトル曲はAnswer。チェサンの声に震え、MV見ながら聴いてさらに震えました。あの子、表現力素晴らしすぎませんか。やっぱパフォーマンスが彼らの最大の魅力だよ…。MVの3:50でチェサンがぐわってのけぞって身体回すところ、身体が全くブレてなくてめちゃくちゃ凄かったのでまじで見てください。


ATEEZ(에이티즈) - 'Answer' Official MV

 

さてここで疑問なのがMVの冒頭と終わりに出てくるマスク被った人は一体誰なんでしょうということ。そしてあのHALAHALAあちずとAnswerあちずが対峙していたあのテーブルで何が起きたんでしょう、ということ。物語の続編をほのめかすような役割を担うのがエピローグなので、あのマスクの人はたぶん次に関係してる人なんだと思います。チェサンが冒頭であのテーブルに一人でいることも、何か意味してるのかな、とか。…結局エピローグも、謎で始まり謎に終わってしまいました。

 

www.youtube.com

ところでEP.3でoverture(序曲)として収録されていたPreciousの全編版が今回4番目のトラックとして収録されていましたが、EP.1のタイトル曲の1つであるTRASUREをとにかく回収しすぎていてコワイ。鳥肌ものです。「everyday, every night」の部分聴くと「UTOPIA」っぽいところもあるけれど。

 

드디어 눈앞에 온 Treasure

ついに目の前に現れたTreasure

 

내 손에 가득 찬 이 Treasure

この手いっぱいのこのTreasure

 

모두가 누리게 된 Pleasure

全員が到達したPleasure

 

다시 또 찾아야 해 Crazy

また探さなきゃCrazy

 

あのイントロこのフレーズはきっとTREASUREシリーズの核であり、もしかすると「ATEEZ」の物語の象徴なのかなと。この物語にもし本当の終わりがあるとしたら、確実にこのイントロとフレーズがまたアウトロとして出てくると思います。まあこのフレーズの終わりでも「また探しに」行ってるので、結局彼らの旅は永遠に終わらないのでしょうけども…。というかHALAHALAとの闘いなの?という気がしなくもない。要は自分自身との闘いってこと?となるとやっぱり自分が自分である限り永遠に終わりはないんだよね。

 

 まとめ

 

いかがですか、ATEEZ。私の文才というか語彙力が乏しすぎるあまり、魅力半減しちゃってるような気がせんでもないけれど、MVが出れば出るほど謎が深まってます。でもここまでがっつり作り込まれると先も気になるし、楽しくなってくる。これまでの曲(韓国でMVが出ているもの)を並べて考えた時に、どうもTREASUREやWAVE、AURORAは別世界、というかここの3つは8人にとっての現実なんじゃないかなあなんて思ったりもするんですよね(もしかして「UTOPIA」もこっち側?と思ったりもする)。

 

「TRESURE」を探し求めるというテーマからいくとMVの有無に関わらずどの曲も繋がっていて、だからこそTREASUREという曲のフレーズが何度もアルバムの中で使われていたり曲の回収を、アウトロ前のPreciousでしてると思うんだけれども、映像としてはHALA HALA~Answerは別次元の話なんじゃないかなあああ…なんて。例えばWAVE界(=現実)の彼らの空想を誇張して描いてる、とかね。分からんけどね。とりあえずKQさんは1シリーズが終わるごとにノベライズ本出してくれませんか。まじで。

 

この1年で一応「TREASURE」は完結したことになりますが、彼らの旅路はまだまだ始まったばかり。もし彼らが今後、世界的に人気の高いようなグループになったとしても、途中からだからなんて気負わずにさくっとハマってみてほしいし、思い切って沼に飛び込んでみてほしい。曲やコンセプトこそ壮大だけれどVLIVEでは普通にやかましくてお互いがお互いのこと好きすぎてこじらせてるみたいな男子校8人組なので、とっつきやすさは200%くらいだと思いますよ!!!(誰)

 

そんなことより気になるのは、次のカムバのタイトル。彼らの進む道にあるのは、どんな物語なんでしょうね。「TREASURE」と名のついたシリーズは終わっても、Treasureを追い求めるということ自体が「ATEEZ」の世界では軸のはず…なーんて勝手に思っているけれど、どうなんでしょ。

 

f:id:tmjupzp14:20190820011058j:plain